金曜日, 5月 11, 2007

出産後の職場復帰と搾乳機

数日前に、職場での授乳時間のことを書いたのですが、その頃私は電動搾乳機を使いました。快適でしたよ。

日本では出産後、次の年度の始まる4月までとか、その次の年度の4月までとか、1年前後以上休む場合が多いようです。年度途中では基本的に、保育園に入るのがとても大変ですものね。

でも米国では3ヶ月くらいが普通なようです。出産の時だって、2晩で家に帰されちゃうのですから。子供を生んだ母親に対して厳しいように思えるかもしれませんが、逆です。

妻が出産すれば当然夫も最低2週間くらいは、休暇をとるのです。家でしっかり夫が赤ん坊と母親の面倒をみてくれることが当たり前になっているのです。家でゆっくりできるのならいつまでも病院にいるよりも、早く帰った方が経済的にも助かるのです。日本では、核家族の環境で夫も不在だから、子供と母親は一週間も病院から家に帰れないのです。

産前の日本で言うところの「母親教室」も、私が受けた時には、シングルマザーであったと思われる一人を除いて、全員が夫婦で来ていました。

他方、会社の方も、母親を職場に迎える素地が日本とはぜんぜん違うと思います。よその会社のことは体験できないわけですが、会社員である母親向けの雑誌などを見ると、そこに表われる企業の姿勢が、日本とはぜんぜん違うのです。母親達をわが社に迎えたい、という熱いメッセージがそこにもここにも、述べられています。で、一年も休む必要はないらしい。

今でもそうだと思いますが、上の子を産んだ頃日本の常識では、産前産後の休暇の後に、育児休暇をどれだけ長くつけられるか、ということが問題でした。日本では、”権利として”半年でも1年でも、休むことができるようになってきていました。私は、会社からの派遣先の米国で出産しましたが、前例がないと言われました。派遣先でも日本国内と同じように育児休職を認められるかどうかは、不明だったのです。

だけど、休むことができる権利、って、変なんですね。せっかく仕事に来ているのに。派遣されてきて半年も休んでは、何をしに来ているのか分からないわけです。

だけど、せっかくの”権利”を、外国に来ているからと放棄するのもいやだな、と思いました。日本の先輩女性労働者が努力して勝ち取ってきた成果を、ないがしろにしてしまうような気がしました。

そこで、産後の産休の後に、一ヶ月だけ育児休暇をつけさせてもらいました。これで、わが社では、派遣先の女性社員が出産した場合に産休の後に育休をつける、という実績ができたわけです。

で、やっと話が戻りますが、産後2ヶ月で復帰したので、数日前に書いたように、その後毎日、おっぱいをあげに昼休みに保育園へ通いました。   とっても、楽しかったです。

昼間の授乳一回ではお乳が張りますから、搾乳しました。



なつかしいメデラの手動搾乳機。これも使ってみましたが、電動の方がずっと短時間で、よくしぼれました。今、楽天で見てみると、電動搾乳機で出ているのは両乳用のようです。私が使ったのは片方用だったのですけど。両方一度になら、時間も半分でできるので、今はダブルが主流なのでしょうか。




搾乳の強さが調節できて、痛くもなく、面白いようによく絞れました。牛さんになった気分でした。絞った母乳は保冷容器で持って帰り、冷凍して、翌日保育園へ持って行き、保母さんから娘に飲ませてもらいました。

家でも、娘が飲まない時にもなるべく搾乳して、保育園用にしました。母乳は搾乳して瓶に入れると、ちょっと黄色っぽい感じで、夫も「飲ませろ」とか、「チーズを作ろう」とか、言っておりました。飲むとちょっと甘いのですね。

日本でも数ヶ月で職場復帰という方もあるようですが、『断乳』をどうするかという相談を見たりします。職場で搾乳というのは、今の日本の風土では、やりにくいでしょうか。

帰国後に生まれた下の子の時にも会社で搾乳をしましたが、ロッカールームがあった分だけは、米国よりも良かったです。米国ではオフィスが個室なのでロッカールームがなく、トイレで搾乳していました。でも日本の方が、それ以外の多くの面で子育てがしにくく、搾乳してもすぐに出なくなりました。

産科のお医者さんまでが足りないという日本の現状ですが、父親達と、すべての企業が、子育てにはもっともっと支援を送って欲しいと思います。

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