水曜日, 4月 29, 2009

なんとかなるだろう

癌になった時、いつ死ぬのかなと思ったもんです。娘が中学生になるまで生きられないかもしれないと思って、中学受験を考えました。全寮制の中学なら、思春期の娘にも必要なものが与えられるだろうと思ったのです。息子はお父さん一人でもなんとかなるだろうけれど、娘をお父さんに預けられる気がしなかったんですね。(結局息子もなんとかはならなかったのですが、今日は娘の話です。)

実際には、癌の治療は大変でしたが、死にませんでした。私に言われてというわけではなくお友達も受験するから、という理由で娘は塾通いを始めました。全寮制なんて話は非現実的になり、癌になった当初にお父さんと一瞬だけ話題になっただけで消えました。

高校受験を考えると娘の性格上、私立中受験がよいと私は考えました。神奈川県の高校受験は内申点に非常に大きな比重が置かれていると聞いていたからです。塾通いはしたけれど、結局、女子中はいやだという理由で受験は中止し、公立中に入りました。

やっていけるのかな~、と、不安はいっぱいでした。智識も常識も無く、でも自分のこだわりはやたらと強い娘は、無茶苦茶なことばかり言ってました。中学を出たら就職する、とか。

慣れないバスケの激しい運動量。試合を見に来させないために、予定は教えない。授業参観に来させないために、お知らせのプリントは見せないし。授業中は寝ているし。

親は、生活上の世話の他に、子供に必要な情報提供とか、必要な与えるべき制約とか、やはりあると思います。放任してはいけないと思います。本人が嫌がっていても、厳しすぎるかもしれなくても、親の要求は見せておくのがよいと思います。

子供はその通りにやってはくれないけれど、自分のタイミングでやれることは採用してくれるようです。

「中学を卒業したら就職する」は、言わなくなりました。ヤレヤレです。「専門学校に入って早い時期に就職する」というのも、言っていましたが、最近は言わなくなりました。塾の先生のアドバイスの方が親の言うことよりも効くようで、普通に、高校受験を目指しています。

授業中は寝ているというイメージを、何とかしようとしているらしいです。うつ伏せで寝るのはやめたそうです。

とにかく、何より、本人が何とかしようと考えて自分の事として行動してくれるようになりました。英検も漢検も3級は合格し、次の準2級の準備を自分でやっているようです。

偉い子だなぁ、と思うのは、部活も並以上にやっているということです。お母さん5時半に起こして、とか、部活は休めないから歯医者さんに行けない、とか、英検教室に行けない、とか、言われて、私は娘の言うなりになっていました。だけど、どうやら、朝練も、夕練も、全然休まずにやっているのは娘だけで、普通の子は必要に応じて休んでいるらしい。休んだ方がいいでしょう、とも思うけれど。

中学からバスケを始めた娘は、技術では上手な子達に追いつけないようなのですが、それでも見違えるように上手になり、休まず頑張ったお陰か、ゼッケンは副部長の子の次の番号をもらっているそうです。私の子とは思えないくらいに、すごい。

この後は、なんとかなるだろうなぁ、と、思えてきました。中3になれば、本人の自覚が出てなんとかなりますよ、と、小6の頃、親業の先輩の方に言われました。漸くそのステップまでたどり着いてきたようです。

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